北欧住宅を新築する施主様より、ハウスメーカーの外構がメルヘンチックで可愛すぎるので、もう少しモダンでシャープなテイストの外構デザインが欲しいとのご依頼。

閑静な住宅街にあるお宅は、お庭側もフロント側も共に広く、特に外構次第で家の印象が大きく変わりそうな案件でした。

玄関ポーチは縦列駐車に障害が出ない範囲で出幅を拡張し、また嵩上げすることで、残土処分費を抑える。ポーチは600角の大判タイル張りで制作し、少し高さがあるので手すりも設置、間口方向に広く立ち上がるので、ちょっとしたテラスのような雰囲気になりそう。アプローチ部分は、住宅屋根形状を意識し、斜めにラインを入れて、ボーダータイプのインターロッキングと施工し、門柱と呼応する大判タイル(900×450)も施工。シャープな印象を持たせて、よりコントラストが付く素材選びを心がける。

フロント側には中高木を4本配置し、それぞれアップライトと足元のゴロタ石敷きを施工。家の顔ともなるフロント部分、タイル張りとインターロッキングで派手ではないが、洗練された意匠。

お庭側はプライバシーを確保しつつ、開放感のある空間にしたい。隣家の窓との干渉を防ぐため、高さ2メートル程度の壁を設置し、控え壁の間にベンチをつけてスペースの有効活用を計画。壁はジョリパットで面を作り、アクセントにタイル張りを施す。昔のように生け垣による目隠しは、毎年管理コストがかなりかかり、緑化率の規定がある地域を除いて、昨今は好かれていない。必要な目隠しは壁やフェンスで制作し、それを補うような位置づけで植栽を入れていく感じ。植栽には何箇所かラップライトを入れ、季節の良い時期は暗くなっても活用できるようにしたい。

テラス部分は大判600角タイルを施工し、少し角度をつけてテラスを配置し、余白に植栽を植える計画。ウッドデッキに対して斜めに貼られるタイル、作り手の工夫が伝わるだろうか。

 

工事参考金額帯:700万円代(2024年時点)